松屋 焼きかつライスセット

期間限定で6月7日発売。並盛税込み730円、960kcal。ライス小盛指定で推定843kcal。
松屋 焼きかつライスセット
松屋 焼きかつライスセット 丼盛り
このメニューは鉄板で焼いているそうだが、元になったというミラノ風カツレツはフライパンを使い浅い油で揚げ焼きするものらしい。揚げるより脂質が少なく済むだろうことは有り難い。
ライスセット、生野菜付きの定食の他に、今回は焼きかつコンボ牛めしという丼物も用意されている。これはライスセットより80円安いが焼きかつが1枚(2切れ)しかない。代わりに牛肉が付くとは言え、焼きかつ2枚(4切れ)のライスセット・定食に比べたら魅力は半減する。なので今回はライスセットを注文。丼にするにあたりライスが並盛だと多すぎる予感がしたので小盛に変更。
焼きかつをいきなり全部丼に積むと下の方にソースが掛からなくなるので、まず2切れ載せてからソースを掛け、その上に残りの2切れを載せてソースを足した。4切れ重ねると結構な高さになるのでやはり小盛で正解、並盛だとかなり上まで飛び出すはず。
薄いけどさっくりした衣の食感は良い。ソースはにんにく醤油系で塩気が強い。好きな種類の味付けだけど豚肉の風味はあまりしない。全体としてぱっとしないのは何故なんだろう。おかずの量は充分あるはずなんだけど。にんにく醤油の味が付いたご飯は美味しかった。
薄切り肉をパン粉や小麦粉で包んで揚げたものには肉自体の風味を大幅に封じてしまう特性がありそうだ。この焼きかつは厚みが多少あるのでましな方だが、今月すた丼屋で売り始めたすたみな豚揚げは肉の風味がさらに希薄だった。てんやが変わり種として肉の天ぷらを出したときも、中身が薄切り肉のときは同じ問題に直面していた。卵で包んで焼くポークピカタにこういう問題は生じないので、揚げるという調理方法か小麦粉か、あるいはその両方に理由があるのか。同じ揚げ物でもトンカツはしっかり豚肉の味がするので、肉の厚みが重要なのだろう。


あと今回もプレスリリースでおかしなことを言ってる。

『創業月である6月にサクサク食感がたまらない逸品を召喚します』

  • へー創業月なんだと思ったらこれ以降創業月に関する言及一切なし。創業時のなんたらに立ち返ってこういう意図で開発~みたいな説明もないのでマジで言ってみただけの類。今後毎年6月は何をやってもこのフレーズを枕詞みたいに便利に使ってくるのかと思うとうんざりしてくる。
  • 逸品でも何でもないものに「逸品」を使ってうざいのはいつものことだけど、「召喚」って何。なにかに掛かってるわけではなく商品と関連付けられてるわけでもない。変わった言葉を使ったら面白かろうくらいの感じで書いてるんだろうけど、この考え無しな言葉選びのセンスがマジ松屋

真面目な話、書くならそういう自己満足的な思い付きや空想じゃなくて、広告に書いてある「長年の研究を重ね」というその色々試行錯誤したエピソードを担当開発者から聞き出すのが広報の仕事じゃないのかな。それとも薄給で忙しすぎて開発の協力も得られず、毎回そんな面倒なことやってられるかって感じだろうか。それならそれで無駄な修飾を省いて事実を列挙しただけのシンプルなプレスリリースで充分なので独りよがりの工夫はしないでほしい。
以前から大袈裟な物言いが目立っていたけど、決定的におかしくなったのは2021年10月のボロネーゼ&マスカルポーネ風Wソースのハンバーグ定食で『新ジャンル「松屋風イタリアン」爆誕』と言い出してから。爆誕という痛ワードを公式がやらかすのも良くないし、松屋風イタリアンというフレーズはたぶん広報の個人的な思い付きで以後一度も使われてない。今回の焼きかつ(ミラノ風カツレツのアレンジ)や以前のトマト牛プレめし(プレスリリースで「イタリアンな逸品」まで言ってる)でも「松屋風イタリアン」のフレーズは登場しなかったので、松屋風イタリアンは新ジャンルどころか公式な開発方針ですらなく広報の頭の中にしか存在しない概念だと思ってる。
これは状況証拠だけなんだけど「ルギア爆誕」が1999年の映画なので、新ジャンル「松屋風イタリアン」も2000年台に当時の2ちゃんねるVIP板で流行した『新ジャンル「××」』というテンプレートの真似なんだろう。あれはもちろん「そんなジャンルねえよ」という突っ込みありきのネタなので、今回も「松屋風イタリアンなんてねえよ」と言われたくてやってるのかな。あの頃から20年経って広報もいい年してるだろうに何やってるんだか。
松屋はなぜこんな炎上系ネットメディアのノリになってしまったのか。あとどれだけ待てば松屋の広報は落ち着きを取り戻すのか。