鋼の錬金術師とフランダースの犬

子供と犬が理不尽な死を迎える話。
鋼の錬金術師の第7話はフランダースの犬クラスのトラウマを視聴者に植え付けられただろうか、ということをしばらく前から考えていた。結論から言うと人数的には及ばないだろうが、個人レベルでは充分記憶に残る出来だったんじゃないかと思ってる。
フランダースの犬は自分的にほとんど印象に残ってないのだが、90年代以降だろうか、懐かしいアニメの名場面という形でプライムタイムに繰り返し特集されている。家族で視聴できる世界名作劇場というのが強いだろうし、またそういうものが国民的番組として成立していた1975年という時代性もあるのだろう。今はもう家族揃って一つの番組にかじりつくという光景そのものが想像しにくい。
ひるがえってハガレンの方は、必ずしもオタクでない層もある程度視聴したであろう程度には広がりを見せたが、間違っても親子で見るような作品ではないし、また20年・30年経ってプライムタイムにおおっぴらに話題にされるかというと正直難しい。もちろんファンの間では繰り返し語られる名エピソードには違いなく、自分も6話次回予告→7話エンディングの順番で編集したものを時々見ているような欝オタなわけだが。
ただ、実を言うと冒頭のトラウマ云々はアメリカでの放映を念頭に置いていた。アメリカ人の、必ずしもオタクでない子供達の心に、ニーナとアレキサンダーの死がどれだけ強烈な陰影を残しただろうか。それが知りたくてimpact on american audienceとかぐぐってみたりもしたが、どうもお目当ての情報を引き当てられない。人数で言えばアメリカの日本製アニメ市場は決して大きいものではなく、社会的影響という視点では日本よりもさらに限定されたものだろう。しかしその中で見るならハガレンは大きな成功を残し、アメリカン・アニメ・アワードでベスト・ロング・シリーズを含めた5つの賞を受賞している。ついでに言えばハガレンウィキペディアの記事は現時点で31言語にまたがっており、それだけ多くの国でアニメが放送されたという事を考えれば、世界中のオタクダムで長く語り継がれていくのだろう、かも知れない、だったらいいなと思っている。
(追記)うん、検索ワードはちょっと凝りすぎてた、というかオサーン視点すぎた。FMA Nina's deathでいくらでも出てくるわ。