日本の中華料理

中国人が日本の庶民的中華料理を食べるとき、きっと微妙な気持ちになるんだろうなと、ぎょうざの満州で炒飯と餃子とビールを食べながら思った。「まずくはないけど、中華じゃない」みたいな。しかしぎょうざの満州は餃子もそれ以外の料理も本当に普通だ。普通に旨い。
日本で最もポピュラーな中華料理といえばラーメンと餃子だろうが、餃子には多くの場合、日本の調味料である醤油を付けて食べる。ラーメンもスープが一種類しかないような店では醤油ベースであることが多い。炒飯も醤油で味付けする場合がある。以前に2ちゃんねるのスレッドで日本人が台湾の料理は何でも甘いと述べたところ、台湾人が日本の料理は辛いと返したことがあって、何かと醤油に頼る味付けがその原因なんじゃないかと思ってる。
まあ、そんな和風中華料理を美味しく頂いているのも自分なわけだが。中華に限らず、バラエティに富んだアジアの料理を安く出す店が近くにあったら嬉しいのにと昔から思っている。しかし日本には何の後ろ盾もない移民が屋台をポンと出すという土壌がない。おそらく路上販売の規制や調理師免許といった壁があるのだろう。安全性の確保とのトレードオフなのだろうが、寂しい話ではある。