女装子女 1巻 (少年画報社TSコミックス) 佐野タカシ

男性が肉体的に弱体化し、か弱く可愛い存在となった世界。女性上位の社会で生き延びるため日常的に女装を強いられる存在。社会的強者である女性からのセクハラを耐え忍ぶしかない弱い立場にあり、また体が小さくなっても旺盛な性欲のため翻弄される男の子達が物語の中心となる。
異性装テーマらしいアンソロジー「チェンジH」に掲載された作品で、成年マークが付かない一般作品。なので本番行為は無いと言って差し支えないのだが、その分いろいろと手が込んでいる。女性用ショーツに包まれた男性器が執拗に描写され、体格に勝る女性達(といってもマッチョというほどではなく、おしなべてお姉さま系)からのハラスメントに自身を勃起させ、布越しに射精させられてばかりいる。主人公は表紙の通りやんちゃ坊主系で強く反発するのだが、突っ張れば突っ張るほど恥辱も増していく仕組みで、極限まで我慢→結局堕ちるというのが主なパターン。
性器の付け外しが自由だという設定はありがたみを損なってしまって良くない。だがいずれ憧れの生徒会長から男性器で責めてもらうという期待との引き換えだと思えば少しは納得できる。
なんとなく数合わせで購入しただけの作品だが(いや、そういう理由でこれを選ぶ自分も大概か?)、予想外に良かった。物語のすべてが可愛い男の子を辱めるという目的に集約されており、潔い作品だと思う。

女装子女 1 (TSコミックス)

女装子女 1 (TSコミックス)