メタルブックマーク

ちゃんとしたブックマーク(しおり、ブックマーカーとも)が欲しいと思っていた。これまで適当に何でも使ってきたが、長く使えるものがあってもいいんじゃないかと。長さ10cm以上の長方形で金属製のものをイメージしている。というわけで探してみた。


楽天で探すと、味気ない製品が並ぶ中で目を引くのが東洋精密工業のしおり。エッチングによる繊細なパターンに金メッキされたものがとくに目立つ。ただ一つだけ難点がある。
小さいのだ。
長辺が7cmくらいしかない。これは結構寂しい。
価格は400円前後と安価だし、今でも悪くないと思ってるのだが、とりあえず保留とした。

いっそ自分の好みの図柄でエッチングしたものをオーダーメイドできるんじゃないか。弐瓶勉作品で統治局のシンボルや東亜重工のロゴでひとつ作ってみたい。
と思ったが意外とこれが高価。ブックマークのエッチング加工で見つかった業者がこのオリジナルグッズファクトリーだけ。6cm程度のものが最低100個で総額65,000円。ネットで同士を募る手もあるが、前述のような既存作品からデザインを頂くのは普通に考えて著作権違反だし大っぴらにはやれない、かといって自分にデザインの才能はない。それに6cmでは小さすぎるが、10cmで作ったら倍以上の費用がかかりそうな気がする。
ちょっとこれは敷居が高いな。利用できるとすれば、自分が起こしたデザイン(パロディ含む)で作り、同人イベントで頒布するようなケース。

エッチングはやはり量産手段であって、ワンオフなら板に図柄をサンドブラスト等で掘り込むくらいで我慢すべきかも知れない。その手の加工であればジッポライターへの彫刻依頼のようによくある話になる。
ところがそうすると材料は自分で持ち込むことになるので、長さ10cm程度の金属片を入手しなければいけない。これが意外と見つからない。業者向け卸問屋は見つかっても個人には売ってくれない。真鍮の薄板なんていくらでも手に入りそうなものなのに。
というわけでこれも断念。ちなみに表題のリンク先はあまたある彫刻業者の中で、仕事のことを嬉々として書き綴る手作り感が印象的なお店。

いっそあれか、アニメグッズでも買おうか。これは長辺が9cmで結構大きい方だし、永久アリス輪舞曲は結構楽しめる作品だった。
ただ、この製品を10年以上のスパンで使い続けるというのが想像つかない。


そんなこんなであがいた結果、米アマゾンで検索して出てきた北米ゼントラム・スタジオの製品を購入した。エッチング加工によるステンレス鋼で、デザインはティファニースタジオ様式ということだがよく分からない。色は金メッキやホワイトブロンズもあるが、自分が選んだのはパラジウムによる仕上げで構造色を付けたというもの。おそらく皮膜の厚みの変化によって、干渉によって生じる波長も変化している。
基本的にはダグ・ケラー氏(Doug Keller)が一人で制作していると思われ、手作り感が溢れててなかなかいい。一枚$25というのはブックマークにしては高めだが、ずっと使うものだからというのも定番の言い訳か。