かつや 辛出汁チキンカツ丼

期間限定で本日発売、税込み649円。定食もあり。
かつや 辛出汁チキンカツ丼
類似品がないメニューの存在はその店へ通う原動力になる。かつやの赤辛カツ丼はしっかり辛いソースが掛かったカツ丼という珍しいメニューで、ライバルの松乃家にも類似品がなくまさにこのカテゴリーだと思っていたが、昨年10月のグランドメニュー刷新の際に販売終了してしまった。ネットでは嘆きの声が聞かれたが、販売好調な商品を終了することは滅多にないことを考えると思ったほど売れてなかったのかも知れない。
その赤辛カツ丼のマイナーチェンジ版が今回の期間限定メニューで、一番の違いはトンカツからチキンカツに変わったこと。そのため竹・梅などは選べずワンサイズ。もっともチキンカツは基本的に大きくてトンカツでいうところの竹くらいのサイズはあるので、サイズが選べないからといって物足りないということはない。
今回は煮干しの魚粉が加えられているそうで商品名の「出汁」がそれを指すはずだが、食べた印象だと正直魚粉は感じ取れなかった。ただし実質鰹出汁みたいなものだろうし表面的に感じ取れなくても旨味を底上げする効果はあったんじゃないかと想像する。
あとソースにそぼろのような鶏挽肉が加えられている。これはチキンカツを食べるときにはあまり意味がないが、ご飯を辛いソースで食べるときには挽肉がおかず感を支えてくれてなかなかいい。
今回のプレスリリースに『ご飯にワンバウンドさせながら、おかずとして楽しむ「辛出汁チキンカツ定食」』という表現があった。ワンバン喰いが社会に広く受け入れられた作法のように書かれたことへの驚きがある。あれは結構嫌う人も多いので、個人の嗜好はともかく企業が推すのはどうなんだろう。自分も定食のおかずをご飯の上に盛って丼物にしたりするので傍から見れば五十歩百歩かも知れないけど。あとこのメニューはチキンカツの上にソースを掛けるので下側にはソースがほとんど付かないはずで、ワンバンする意味はよく分からない。これを書いた社員がこのメニューで一度でもワンバン喰いをやってみたのかは疑わしく、覚えたてのフレーズを使いたかっただけじゃないかと思っている。