松乃家 ソースタレかつ丼

期間限定で2月8日発売。税込み590円、872kcal。
松乃家 ソースタレかつ丼
今回の売り文句が「思わずゴクり」なんだけど思わずゴクりって何だよ‥‥シズル感のある見た目ならともかくただの紙カツだぞ‥‥と思ったが590円に掛けていたのか。駄洒落なら仕方ない。何気に590円は松乃家通常メニューの最安値らしいが、その次がロースかつ丼630円なので言うほど割安でもないし、11時までの朝メニューなら500円しないのでなおさらインパクトに欠ける。
紙カツと言えばこのメニューはおそらく2019年の「ソース紙かつ丼」の発展形と思われる。計ってないけど肉厚は5mm弱くらい。
醤油・鰹・昆布出汁から作ったという「特製タレ」はおそらく薄褐色で掛かったところはちょっと色濃くなるだけ。あえて風味は弱くしてるようで必要なら自分で卓上のソースを掛けてくれということだろう。ただ塩気は充分あるのでソース追加は必須ではなく、後から辛子と七味を足した自分もソースは掛けなかった。
肉が薄いぶん衣の印象が強く、ぱりぱりの衣がスナック感覚で美味しい。多少油っぽいところを別にすれば普通のカツ丼よりボリュームは軽めで、最安値であることよりもそちらの方が重要だと思われる。忘れやすいことだがカツ丼とは結構重たい部類の料理であり食の細い人には手を出しにくい側面がある。そういう人でもロースかつ丼より196kcal少ないこのソースタレかつ丼なら苦労が軽減されるだろう。
軽めといってもあくまでロースかつ丼と比べたらの話で腹は充分膨れる。それもそのはず、栄養成分でロースかつ丼と比較すると蛋白質こそ4割減だが炭水化物はほぼ同一。主な差は肉厚と卵の有無で、ご飯と衣の量は変わらないということだろう。正直ご飯少なめのオプションもある方が客に優しいと思う。

ところでこの命名には深刻な問題があると思っている。こんな名前だけど全体をタレにくぐらせたタレカツではないし、いわゆるとんかつソースを掛けたソースカツでもなく、誤解を招くだけで商品の正しいイメージを伝えられてない。大体ソースの日本語がタレなんだからソースタレは意味が被ってる。「ウスターソース系っぽいタレ」の可能性も考えたけど別にソースっぽい風味でもなかった。一応意味が通る仮説としてはソース類が掛かった卵とじじゃないカツ丼を一旦ソースカツ丼と定義し、その上で一般的なソースカツ丼とは違うことを示す意図で「タレ」を追加したのかと思うが、そんなの商品名からは分からない。
松屋フーズは名付けが下手だと思うことが度々ある。商品のコンセプトが明確ならそれに沿った名前を付けるだけでいいはずだが、コンセプトを理解してる部門には決定権がなく、決定権を持つ経営層にはセンスが欠けているんだろう。