野郎ラーメン つけ麺ベルセルク

6月23日発売、税込み1300円。
野郎ラーメン 券売機 メニュー 三軒茶屋店
野郎ラーメン つけ麺ベルセルク
2月の鶏G郎から長いこと新メニューが出ない(復活商品は別として)と思っていたら、6月23日に3種類もの新メニューを一気に投入とか動きが急すぎる。しかもそのうちの一つであるアニメ「ベルセルク」とのコラボレーションは、4月に放送開始して来週には最終回なので完全に時期を逸している。さらにこの「つけ麺ベルセルク」、つけ麺に120gのステーキを載せただけというどこに時間をかけたのか分からない代物。邪推するとコラボ契約を結んだはいいものの予定していた商品の開発が間に合わず、違約金を支払うよりはましだろうとこの野蛮人料理で急場を凌いだのではないか。ラーメン屋にステーキ肉を扱う技術も設備も期待できないことを考えれば見えている地雷だが、短期間で消える可能性が高いので3商品の中で真っ先にこれを食べることにした。
野郎ラーメンのウェブサイトの方は簡単な告知のみで、キャッチコピーは


『肉塊を、ブチ込め。/それは、つけ麺と言うにはあまりにも大きすぎた。』
となっている。パロディとしては面白いけど、原文の『大きく、ぶ厚く、重く、そして大雑把すぎた。』をだいぶ端折った理由には字数制限もあるだろうが、「大雑把」のところが真実を突き過ぎて洒落にならないからじゃないかとも思う。ベルセルクのウェブサイトにはもう少し詳しく書かれており、曰く

『120g以上のハラミステーキをトッピングにしたつけ麺。一枚肉を切らずにそのまま提供。お客様は肉を嚙み切りながら食していただくことで、人間の本能を呼び起こす、非日常を体験していただく商品に仕上げております。』
とのことで、料理の説明にしては余りにも破れかぶれな印象を抱いた。
さて実際に配膳されてみるとハラミステーキはもちろん熱々で提供されるが、冷や盛りの麺に載せられているのであっという間に冷えていく。これは時間をかけて食べるわけにはいかない。かぶりついてみると断面は中央が赤くミディアムレアといった具合。ここはラーメン屋で箸と散蓮華しかないので、説明通り歯で噛み切るしかないのだが、歯を立てると2/3ほどは通るものの残りがなかなか噛み切れない。人間の歯は半生肉を食いちぎれる作りにはなってないのだ。しまいには歯を立てたまま肉を箸で引っ張って無理矢理引きちぎる感じになる。その過程でクチャラーのような咀嚼音も立ってしまうし申し訳なくて気が滅入る。味はうろ覚えだがただの塩胡椒だった気がする。食べ終えるのにとにかく疲れた。
つけ麺の方はお得意のとろみのある濃厚な魚介系スープで、ラー油らしい赤い液体も掛かっている。卓上からにんにくをどーんとスープに入れて食べる。旨味と辛さのバランスは流石で美味しい。終盤は卓上からカレー粉を追加して、カレー風味で食べ終えた。
感想としては、ナイフとフォーク持参なら食べてみてもいいのではないか。でないと何故自分はこんな苦労をしているのかと自問する羽目になる。