野郎ラーメン 赤富士野郎

6月23日発売、税込み930円。
野郎ラーメン 赤富士野郎
6月23日からの新メニュー3品のうち最後の一つになる。自分は辛いメニューは好きだが激辛はそうでもないので、見送ろうかどうしようか迷っていた。しかし迷うくらいなら(絶対無理とかでないのなら)食べるという基本方針に従い、店へ足を運んだ。
ちなみにこのメニュー、150円追加で「パクチー盛り」にできるがこれはパス。本場タイ人にとってもパクチーとはパセリと同枠の香り付け用素材であって、トムヤムクンに少量載っていても脇に避けて食べない人が多い。栄養価はあるそうだから薬のつもりで食べるのは有りだと思うけど、野郎ラーメンの開発部門には問い質してみたい、あなた方はその臭気を放つ山盛り生パクチーを美味しく食べられるのかと。
ともあれ配膳されてスープを散蓮華で掬って味わうと、広告の説明通り味噌ベースの旨みが感じられる。そこはいい。
そしてまた紛うことなく、これは正真正銘の激辛メニューだ。昨年の鬼辛タンタン麺に匹敵するダメージが舌を直撃する。ああ忘れていた、野郎ラーメンはたまにこういう真性の激辛メニューを出すんだった。スープの表面を覆う赤く透明なラー油が何やら地獄を思わせる。甘みのあるキャベツはまだしも無味のもやしは辛さを和らげる役に立たない。食べ進めるほど頭皮から汗が滲んできて、それが目に入り痛みに顔をしかめる。汗を拭うために卓上から何枚のティッシュを取ったことか。
救いは先に述べた通り、辛さだけではなく味噌ラーメンとしての旨味もあることで、辛さを別にすれば麺や具材を食べること自体は苦行ではない。辛さに耐性がある人なら普通に美味しく食べるんだろうなと想像が付く。
そんなこんなで固形物はなんとか食べ終えた。注文前はもしかしたらラーメンライスを楽しめるかと夢想していたが、正直これは無理、このスープは飲み干せない。
店を出て駅までふらふら歩いていく。もしかしたら自分は行き交う人々に、何か辛いことがあって泣き腫らした人間の顔として見られてるのかも知れない。