吉野家 カリガリ肉だく牛カレー

期間限定で12月7日発売。税込み657円、810kcal。
吉野家 カリガリ肉だく牛カレー
カレーに高級感は求めてないので、2019年神田カレーグランプリ優勝店舗であるカリガリと言われても今一つ惹かれない。ただプレスリリースにカリガリのオーナーのコメントが結構長く収録されていて、曰く吉野家の牛肉・玉葱に合うカレーという方針で開発したとのこと。紅生姜や七味唐辛子も使えと書いてあって、これはちょっと面白そうだと感じた。本店のメニューを再現する方向性のコラボではないわけだ。吉野家の価格帯では再現なんか土台無理という判断もあったかも知れない。ただそれなら、グランプリ優勝のカレーを食べられると誤読を誘う広告にするべきではなかった。時間がなくてチラ見だけでメニューを決めるような人は簡単にそう思い込むと思う。これが裁判ならちゃんと読まない方が悪いとなるだろうけど、誤解しにくい広告を作ることは企業の責務だと思う。
一番安いカリガリ吉野家カレーが393円、カリガリ牛カレーが547円だが、カリガリオーナーの心意気を汲むなら牛肉が大切っぽいので肉だくを上乗せしたカリガリ肉だく牛カレー657円を注文。カリガリオーナーのお勧めに従い七味を振って紅生姜を載せる。
本体は具材なしのカレーソースのみ。だいぶ割り切った感じ。辛さは世間で言うところの中辛くらい。コメントでスパイススパイスとうるさかった通りスパイス感がある。ざらつく舌触りだけでなく個々のスパイスの風味も主張が強い。しかし全力ではなさそうなところに吉野家の客層への手心がありそうでもある。吉野家の昔のカレー(二世代くらい前)はカレーと思えない甘口で本当に魅力がなかった(黒カレーはだいぶましになった)。それと比べたらかなりちゃんとカレーを食べてる満足感がある。定番カレーと値段も変わらないのでこれを定番にしても良さそうだが、それだとカリガリにライセンス料を支払い続けることになるか。
肉や玉葱との相性は、別にいいんじゃないという感じ。よく噛み合ってるとまでは言わないが喧嘩してる感じは無い。肉や玉葱を追加することが前提らしい具なしカレーなのでこれが本来の想定されている完成形なんだろう。
ところで調べてみたら神田カレーグランプリは神田周辺地域のスタンプラリーから始まる、あの狭い地域に店を構えているところしか参加資格がない内輪な祭りであって、とてもじゃないが全国レベルの権威があるコンテストとは思えない。あんなところに店を出せるなんて料理以前にまず資金力の勝負だろうし。