松屋 台湾風まぜ牛めし

期間限定で2月7日発売。税込み590円、クーポンによる50円引きで540円、852kcal。豚汁変更190円、クーポンによる90円引きで100円、243kcal。
松屋 台湾風まぜ牛めし 豚汁変更
台湾風まぜ牛めしはアプリだと自分のランクで11ポイントしか付かないのでクーポンの方にした。総額780円が640円になって約19%の割引なのでクーポン様様。近頃はクーポンを使うことが多くてアプリのランクを上げられない。アプリとクーポンで競合が発生している現状について松屋はどういう姿勢なんだろう。或いは社内競争が表面化してこういう矛盾を生じているんだろうか。
液体要素はまぜダレと半熟玉子で、微妙に水気不足な気がするが一応混ぜられる。まぜダレの正体はプレスリリースによれば「鶏白湯ベースにピリッと辛い豆板醤を効かせた鶏そぼろと薬味」だそう。
塩気とマイルドな辛さが主体で普通に美味しい。何度も食べたくなるほどの特色はないが値段なりだと思う。
そんなわけで料理自体にそこまで文句はないが、やはりこの命名は大きく分けて二つの問題を抱えている。

台湾ラーメン・台湾まぜそばへのすり寄り

混ぜて食べるという形態から直接的には台湾まぜそばを真似たつもりと思われるがあまりにも遠すぎる。台湾ラーメン・台湾まぜそばの一番重要なところは豚肉に辛さと痺れで味付けした台湾ミンチ。今回の台湾風まぜ牛めしピリ辛のまぜダレに鶏そぼろを加えることでものすごく浅いところで台湾ミンチに形だけ寄せているが、実物は似ても似つかないし風味が弱すぎる。
共通点がほとんど無いのだから堂々とオリジナルメニューを名乗るべきだった。食べた印象として一番近い食べ物は松屋のビビン丼だったので、ビビン丼のバリエーション扱いで充分。台湾まぜそばを再現する気もリスペクトもなく、ただ客寄せ目的で台湾まぜそば風の名前を名乗るのがどれだけ失礼なことかまるで自覚がない。

台湾料理に関係があると誤解させる罪

台湾まぜそばは名古屋めしなのでそれだけなら国内問題だが、台湾風と名付け"松屋で世界の味"シリーズと題して「台湾風メニューは魯肉飯に次ぐ2作目」と紹介する厚かましさには言葉を失う。そんな気軽に国際問題を起こすな。
7年前に中華東秀の「台湾風ニラそば」を食べたときも頭を抱えたが、あれは台湾ラーメンの不完全な模倣だったのでまだ弁解のしようもあった。
今回の台湾風まぜ牛めしにモデルとなるような台湾料理はない。世界の味どころか台湾の味ですらないただの創作料理。「ピリ辛なら台湾だろ」みたいな無自覚に全方位へ喧嘩を売ることをしている。全く和風でない料理が和風なんとかという名前で外国で大々的に販売されてたら必ず日本でも批判されるだろうに、その程度の想像力も働かないんだろうか。
これでは台湾に出店した松屋の関係者の立場がないだろう。事前にも事後にもそちらへ相談したとは思えない。松屋フーズ本社は本質的に内向きで、自分達以外を軽んじてるのだと思う。
松屋のやらかしの片棒を担ぎたくないのでパーマリンクの英文から台湾の文言は外しておく。