松屋 豚めしと牛皿で相盛り牛豚丼

期間限定で2月1日発売。並盛税込み350円、614kcal。牛皿追加で相盛りにした。
松屋 豚めしと牛皿で相盛り牛豚丼
松屋 豚めし 2013年
丼・皿を含め全サイズで牛めしより30円安い価格設定。肉の価格差ならサイズが大きくなるほど差額も広がるはずなので、30円固定なのは原価に起因するものではなく営業戦略上の価格設定なのだろう。自分からすれば30円安いから豚めし食べようとはならないのでよく分からない戦略ではある。
実は前日にも豚めしを食べに行ったがいまいちはっきりした感想を持てず、本日は補助線として牛皿も合わせて注文。画像で言うと左の方に豚肉を寄せて空いた右側に牛肉を載せて相盛りを作った。そういえば牛丼屋がこういう相盛りの言わば牛豚丼を出した記憶ないな。あったら自分はたまに注文すると思う。豚肉・牛肉の色合いは案外同じような感じだが、食べ比べるとさすがに豚と牛の風味の違いは歴然。豚めしの味付けは牛めしと同系統の甘辛醤油味で普通に美味しい。
見ての通り脂が多いのは右側の牛肉の方で、一般に脂が珍重されるのは豚の方だと思うがここでは逆転している。原因は今回の豚めしが肩ロースを使用しているため。これ復活じゃなくて新作だな。そもそも旧仕様のバラ肉を使った豚めし(画像2枚目)は店頭販売終了後も製造を継続して今もネット通販で販売しているので、旧仕様のまま復活することは容易だったはず。だからそれをしなかったということは最初から当時物の復刻が目的ではなく、これは旧作を口実にした新作のお披露目なのだ。
以前の豚めしの記憶がほとんどないので比較することは難しい。旧作については「不味くはなかった」くらいの印象しか残ってない。そもそも旧豚めしの販売期間は2004年から2012年と短く、それとほぼ入れ替わりで現在まで販売が続くネギ塩豚カルビ丼(現在の厚切りネギ塩豚焼肉丼も味付けは同じ)の方が販売期間は長く味付けも自分好みで印象が強い。あえて言うなら旧豚めしは豚バラなのでやはり脂身が多く、それが味わいの一端を担っていたと思う。肩ロースの今回は脂身が少なく赤身が多く栄養価的にはより健康的だと言える。隣の牛肉と比べると固くてぼそぼそした食感で、脂身の多い牛肉の方が食べやすくはある。脂身を抵抗感なく食べられるようにした牛丼専門店の技術はつくづく凄い。普通なら赤身と等量の脂身なんか食べていられない。
『伝説の「豚めし」復活発売』と広報がぶちあげてるのは気に食わない。豚めし豚丼に伝説要素は皆無で、BSE問題で米国産牛肉の輸入がストップした時期の苦肉の策でしかない。とは言えちゃんと美味しく食べられるところまで各社が作り込んだのは立派だし、歴史上の出来事ではあるので「懐かしの~」くらいにしておけばいいのに。と思って調べたら吉野家も去年1月の復活販売のとき『伝説の元祖「豚丼」』とぶちあげていて、まったくどいつもこいつも。ちなみに吉野家豚丼は2004年3月発売、松屋豚めしは2004年1月発売で意外にも松屋の方が早く吉野家は元祖ではないことになるが、吉野家の広告は最初期バージョンを自社製品の元祖と呼んでるだけかも知れないので嘘とは言い切れない。

牛めし栄養成分改訂

最後に、実は2月1日から牛めし関係の栄養成分が大幅に改訂されているので記録として残しておく。

商品 熱量(kcal) 蛋白質(g) 脂質(g) 炭水化物(g) 食塩相当量(g)
牛めし並盛(改訂前) 693 18.5 23.8 96.8 2.9
牛めし並盛(改訂後) 732 17.9 29 95.3 3.1
豚めし並盛 614 21.6 14.3 95.3 3.3

商品ページの説明は相変わらず『「五訂増補 日本食品標準成分表」に基づいて計算した数値』となっているので、現行の八訂に合わせて計算し直したわけではないらしい。牛めしの仕様変更や牛肉の調達先変更といったアナウンスもなく何が理由なのか分からない。細々と変わっているが一番大きな違いは牛めし並盛の脂質が約22%増えたことで、その分カロリーも増えている。1月16日の時点で925kcalだったキムチ牛鍋セットは現在964kcalに、1月30日の時点で1034kcalだった焼キムチ牛めし大盛も現在は1082kcalになっている。生肉を焼く焼肉定食の類は変わっておらず、牛めし関係だけ変更されている。
キムチ牛鍋セットに関してはあの小さな個食鍋で生肉を煮込んでるとは元々思ってないので、調理済みの牛めしの肉・豆腐・キムチ・生卵をセットしてレンチンしてるんだろうなというのは分かる。
しかし焼キムチ牛めしについては曲がりなりにも鉄板で焼いてるはずなので、あれが定食用の生肉ではなく牛めし用の煮締めた肉だったことに地味にショックを受けている。煮たものをさらに焼くことで栄養が無駄に壊れてるんじゃないだろうか。あるいは焼き牛めしとは名ばかりで、鉄板で焼くといっても温めて水気を飛ばす程度だから大して影響はないという感じなのか。ともあれ焼キムチ牛めしが同じサイズの牛めし+100円なのはキムチ代だったんだなと。(タッカルビダレと加熱の手間はサービス)
ついでに牛めしと今回の新作豚めしも比較するとやはり肩ロース使用の影響だろう、豚めしの方がカロリーは約16%低く、蛋白質は約21%多く、脂質は約51%少ない。脂質半減は素直に凄い。