しぶそば 山形ひっぱり風まぜうどん 追い飯付き

期間限定で7月6日発売。まぜうどん・まぜそば税込み680円、追い飯付き730円。
しぶそば 山形ひっぱり風まぜうどん
しぶそば 山形ひっぱり風まぜうどん 追い飯
原型である山形のひっぱりうどんはつけ麺だったりぶっかけだったりする模様。家庭料理なので手間がかからないことが肝要なのだろう、麺は温かいままが基本らしい。当初は葱・納豆・醤油のシンプルなもので、のちに鯖缶が足されるようになったとか。
しぶそばでは冷やし麺の形で提供される。本来のひっぱりうどんは鍋からうどんを引っ張る(手繰る)ことが語源らしく、この提供形式だと引っ張らないよなあと思っていたが、丼の底の浸け汁に浸ってるところからうどんを引っ張り出しながら食べているとこれもひっぱりうどんで間違いではない気がしてくる。
食べた印象としてはめんつゆの塩気・酸味・鰹出汁が土台にあり、あと勘違いでなければ胡麻油の香りもある。さっぱりしてて確かに夏向きの風味。暑さで食欲が減退してるときでも喉を通りやすいと確信できる。
生卵とエッグセパレーターが付くので本来は卵黄だけ載せるようだが、これは使わず追い飯のために取っておく。あと具材も食べ過ぎず残すようにする。
麺を食べ終えたら追い飯に移る。ご飯は一膳分もなくてその半分くらい、台湾まぜそばの追い飯に似た量。鯖肉は鯖缶丸出しのでっかい塊なので、ご飯に馴染むよう細かく割ってほぐしておく。卵を投入して混ぜる。そのあとご飯も投入して混ぜ、好みで七味唐辛子をしこたま振って準備完了。
塩気と酸味で食べる鯖ご飯は期待通りの美味しさ。全卵を使ってるので汁気は充分、納豆も入って言うことなし。さっぱり風味のうどん・そばから入って食欲を喚起し、混ぜ飯で腹にしっかり溜めるという流れがとても自然で受け入れやすい。
鯖と納豆の風味が力強い。ローカル飯だったものが全国区で知られるようになったのも納得できる。しぶそばでは期間限定だが山形では通年で提供されていたりするんだろうか。と思って食べログで地域=山形県、キーワード=ひっぱりうどんで検索したら7,559店舗もヒットしたのでなるほど、これはソウルフードと呼ばれるに相応しい。
葱納豆だけでは貧乏うどんの一種止まりで独立した料理とは言い難く、鯖缶が入って郷土料理としてキャラが立ったのが転換点なのではないか。コンビニ弁当(調理麺)ではまだ山形ひっぱりうどんを見かけた記憶がないけど、作るとなったら難しくはなさそうなのでこの夏にでも来そうな気がする。